「もみほぐしサロンを開業したい」「自宅で施術を始めたい」——そう考えている方に、最初に知っておいていただきたい事実があります。
リラクゼーションサロンの廃業率は、1年で60%、3年で90%です。
この数字を見て「やめておこう」と思うのは早計です。裏を返せば、正しい知識と準備があれば、10%の成功者に入れるということ。本記事では、もみほぐしサロン開業に必要な資格・費用・届出から、失敗を避けるための具体的なステップまでを完全解説します。
もみほぐしサロン開業に資格は必要?
結論:リラクゼーション目的なら国家資格は不要
もみほぐしサロンの開業に際して、よくある疑問が「資格は必要か?」という点です。
国家資格が必要なケース
- あん摩マッサージ指圧師として「治療目的」の施術を行う場合 - 柔道整復師として接骨院を開設する場合 - 鍼灸師として施術を行う場合
国家資格が不要なケース
- もみほぐし(リラクゼーション目的) - 足つぼマッサージ - ドライヘッドスパ - アロマトリートメント
つまり、「治療」ではなく「リラクゼーション」を提供するサロンであれば、法律上は資格なしで開業可能です。
民間資格は取るべきか?
法的には不要でも、民間資格の取得には以下のメリットがあります。
メリット | 詳細 |
技術の体系的習得 | 独学では得にくい正しい手技を学べる |
顧客への信頼感 | 「資格保有」は安心材料になる |
差別化要素 | 競合との違いをアピールできる |
代表的な民間資格には「整体セラピスト検定」「リラクゼーションセラピスト資格」などがあります。未経験からの開業を考えている方は、スクールでの技術習得を強く推奨します。
注意:「マッサージ」の表記は法律違反
「もみほぐし」と「マッサージ」は法律上、明確に区別されます。
- マッサージ:医療行為の一部。国家資格(あん摩マッサージ指圧師)が必要 - もみほぐし:リラクゼーション目的。資格不要
国家資格を持たずに「マッサージ」と表記して営業することは、あん摩マッサージ指圧師法違反となります。看板やチラシ、Webサイトでは「もみほぐし」「リラクゼーション」「ボディケア」などの表現を使用してください。
開業形態を選ぶ:自宅・テナント・出張の比較
もみほぐしサロンの開業形態は大きく3つに分かれます。それぞれの特徴を理解し、自分に合った形態を選びましょう。
自宅開業
項目 | 内容 |
初期費用 | 約50万円 |
家賃 | 0円(既存の自宅を活用) |
メリット | 低コスト、通勤不要、生活と仕事の両立 |
デメリット | 立地が選べない、集客に工夫が必要、プライベート空間との境界 |
自宅開業は初期投資を最小限に抑えたい方に最適です。特にドライヘッドスパなど、ベッド1台で完結する施術には向いています。
テナント店舗開業
項目 | 内容 |
初期費用 | 約620万円(20坪想定) |
内訳 | 物件取得費100〜200万円、内装工事費50〜200万円、什器備品50万円〜 |
メリット | 立地を選べる、信頼感が高い、集客しやすい |
デメリット | 高コスト、固定費が重い、撤退時のリスク |
テナント開業は本格的な店舗運営を目指す方向けです。ただし、廃業率90%という現実を考えると、いきなりテナントを借りるのはリスクが高いと言えます。
出張施術
項目 | 内容 |
初期費用 | 0円〜30万円 |
内訳 | 折りたたみベッド、施術道具、移動費 |
メリット | 固定費ゼロ、場所に縛られない、顧客の自宅で施術 |
デメリット | 移動時間がかかる、天候に左右される、施術環境が不安定 |
出張施術は副業として始めたい方や、まずは実績を積みたい方に適しています。
SALONHUBからの提案
開業形態の選択は、「いかにリスクを最小化するか」が鍵です。
推奨ルート
1. まずは自宅または出張で開業(初期投資50万円以下) 2. 月商50万円を安定して達成 3. リピート率60%以上を確保 4. その後、テナント出店を検討
焦ってテナントを借り、固定費に押しつぶされるケースが非常に多いのが現実です。
開業費用の内訳と調達方法
自宅開業の場合(目安:50万円)
項目 | 費用目安 |
内装・改装費 | 10〜30万円 |
施術ベッド | 3〜10万円 |
タオル・リネン類 | 2〜5万円 |
予約・顧客管理システム | 0〜3万円/月 |
広告宣伝費(初期) | 5〜10万円 |
合計 | 20〜60万円 |
テナント開業の場合(目安:620万円)
項目 | 費用目安 |
物件取得費(敷金・礼金・仲介手数料) | 100〜200万円 |
内装工事費 | 100〜300万円 |
什器・備品 | 50〜100万円 |
広告宣伝費(初期) | 30〜50万円 |
運転資金(3ヶ月分) | 50〜100万円 |
合計 | 330〜750万円 |
資金調達の方法
1. 自己資金:最も健全。借入なしで始められれば精神的余裕がある
2. 日本政策金融公庫:創業融資の代表格。低金利で借入可能
3. 創業補助金・助成金:自治体により異なる。事前確認を推奨
4. クラウドファンディング:ストーリー性があれば活用可能
注意点:初期投資を「借入」で賄う場合、月々の返済が固定費として重くのしかかります。廃業率90%の業界で、借入からのスタートはリスクが高いことを認識してください。
開業に必要な届出・手続き
もみほぐしサロンの開業で必要な届出は、意外とシンプルです。
必須の届出
届出先 | 届出内容 | 期限 |
税務署 | 開業届(個人事業の開業届出書) | 開業から1ヶ月以内 |
税務署 | 青色申告承認申請書(希望者) | 開業から2ヶ月以内 |
都道府県税事務所 | 事業開始等申告書 | 自治体により異なる |
保健所への届出は不要
「もみほぐし」「リラクゼーション」として開業する場合、保健所への届出は不要です。これは、医療行為ではなくリラクゼーション目的のサービスだからです。
ただし、以下の場合は保健所への届出が必要になります。
- あん摩マッサージ指圧師として施術所を開設する場合 - 接骨院・鍼灸院を開設する場合 - 理美容サービスを併設する場合
その他の確認事項
- 賃貸契約の確認:自宅開業の場合、賃貸契約で「事業使用禁止」となっていないか確認 - 防火対象物使用開始届:テナントの場合、消防署への届出が必要なケースあり
開業までの7ステップ
ステップ1:コンセプト・ターゲットを明確にする
「誰に、何を、どう提供するか」を明確にします。
失敗例:「誰でも来てほしい」→ 結果、誰にも響かない 成功例:「30〜40代の働く女性に、仕事疲れを癒すドライヘッドスパを、完全個室で提供」
差別化のポイントは「ただのリラク」ではなく、特化すること。ヘッドスパ専門、足つぼ専門、肩こり特化など、明確な強みを打ち出しましょう。
ステップ2:事業計画・収支シミュレーションを作る
開業前に以下の数字を明確にします。
- 目標月商(例:50万円) - 平均客単価(例:5,000円) - 必要客数(例:月100人=週25人=1日3〜4人) - 固定費・変動費 - 損益分岐点
数字の把握は経営者マインドの第一歩です。
ステップ3:開業形態・立地を決める
ステップ1・2を踏まえて、自宅・テナント・出張のどれが最適かを判断します。
ステップ4:技術・サービスを磨く
未経験者はスクールでの技術習得を。経験者も「売れるメニュー構成」を検討します。
ステップ5:集客の準備をする
開業前から集客を始めることが重要です。
- Instagram、Google ビジネスプロフィールの開設 - ホームページまたは予約サイトの準備 - 友人・知人への告知 - 地域へのチラシ配布
ステップ6:開業届を提出する
税務署への開業届を提出し、正式に事業をスタートします。
ステップ7:PDCAを回す
開業後は、数字を見ながら改善を続けます。
- 新規客数は目標通りか? - リピート率は何%か? - 客単価は適正か?
失敗するサロンの5つの特徴
1. 初期投資・固定費が重すぎる
廃業サロンの多くは、「立派な店舗を構えたい」という想いから高額な初期投資をしています。しかし、開業直後は売上が安定しません。固定費が重いと、数ヶ月で資金ショートを起こします。
2. コンセプト・ターゲットが曖昧
「誰でもいいから来てほしい」では、結局誰にも響きません。特化したコンセプトがないサロンは、価格競争に巻き込まれます。
3. 経営者マインドがない
技術者としては一流でも、「経営」ができなければ事業は続きません。売上・経費・利益を把握し、自分で意思決定する覚悟が必要です。
4. 集客・リピート施策を怠る
「いい施術をすればお客様は来る」——これは幻想です。どんなに技術があっても、存在を知ってもらえなければ来店にはつながりません。
5. 数字を見ていない
「なんとなく忙しい」「なんとなく赤字」——これでは改善のしようがありません。数字にもとづいた経営が必須です。
成功するサロンの共通点
1. スモールスタートで始めている
成功しているサロンの多くは、自宅や出張からスタートしています。リスクを最小化し、顧客を積み上げてからテナント出店する——このルートが王道です。
2. リピート率60%以上を維持している
リラクゼーションサロンは1対1のビジネス。新規集客には限界があります。リピート率が低いサロンは、常に新規を追い続けなければならず、疲弊します。
目安として、リピート率60%以上を目指しましょう。
3. ITツールを活用している
予約管理、顧客管理、売上分析——これらを手作業で行うのは非効率です。成功しているサロンは、ITツールを活用して業務を効率化しています。
4. 数字を毎月チェックしている
月次で以下の数字を確認する習慣があります。
- 売上(目標対比) - 新規客数 - リピート率 - 客単価 - 経費率
まとめ:90%が廃業する業界で生き残るために
もみほぐしサロンの開業は、「資格不要・低コストで始められる」という点で参入障壁が低いビジネスです。しかし、それゆえに競合が多く、廃業率は3年で90%という厳しい現実があります。
成功するための3つの鉄則
1. スモールスタート:まずは自宅・出張から。固定費を最小化する
2. リピート重視:新規より既存顧客のフォローに注力する
3. 数字で経営する:売上・リピート率・客単価を毎月確認する
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